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小学生向けのプログラミング教室を始める事を思い立ってから、かれこれ4年が経過しました。
おかげさまで、現在では小学生だけでなく高校生までを対象にしたプログラミング教室を開講し、コンスタントに60名以上の生徒の方に受講いただいている状態となっています。
振り返ると、こうしておけば良かった、あれが失敗だったなど反省する点が多々あります。
今回は、私がプログラミング教室を開講して軌道に乗せるまでに実践した方法を紹介したいと思います。
なお、この記事は【資金は潤沢にある】【プログラミング教室を多店舗経営する!】【緻密な計画の元進めていきたい!】という方向けではなく、「プログラミング教室をやってみようかなぁ~」「出費を最小限におさえたいな~」くらいの軽い気持ちの方向けの内容となっておりますのでご了承ください。
STEP1 場所探し
プログラミング教室を始めるためには、開講場所を確保する必要があります。
学習塾のようなきれいな施設を用意できれば利用者様に喜ばれますし、集客もしやすいですが、当然かなりの出費となります。
そもそも、「プログラミング教室をやってみようかな~」くらいのチャレンジ的な意識で始める場合、固定費は極力抑える事が鉄則です。
従って、下記のどちらかの選択が現実的ではないかと思います。
自宅を使う
自宅なので場所代も不要で最も低コストです。
ただ、集客する際に自宅の住所をチラシに掲載するなど、不特定多数の方に知られてしまうリスクがあります。
貸し教室・レンタルスペース・公民館・貸し会議室
多少コストは掛かりますが、もし生徒が集まらなかった場合でもキャンセルすれば良いだけなのでリスクは最小限に抑えられます。
ただし、気を付けるポイントは以下です。
- 毎週〇曜日など、定期的に借りることが可能かどうか
- キャンセルが可能かどうか
- インターネット環境があるか(教材によっては不要)
- 営利目的で利用できるか。またその場合の費用。
なお、私は、賃貸マンションに住んでいて自宅が使えないので、貸し教室を週1回利用するところから始めました。
現在も、法人化した際に事務所を借りたので教えるスペースは存在しますが、集客の観点から複数個所の貸し教室を利用し続けています。
インターネットで調べれば、さまざまな貸し教室やレンタルスペースを見つける事ができると思いますので、気になったところをリスト化していきます。
STEP2 場所の決定
STEP1にてリストを作る事ができれば、次はどこで開講すべきかを比較しながら決めていきます。
下記点を意識しながら、リストアップされた場所を比較して、最適な場所を1つ選びます。
- アクセスが良いか・駐車場があるか。
- 自宅から近いかどうか
- 近くに対象の顧客が住んでいるかどうか。(私の場合は小中学生)
- 対象の地域の教育レベルはどうか
- 競合となるプログラミング教室が存在しているかどうか
- 利用料はどれくらい必要か
- 部屋の広さや設備はどれくらいか
- 広告に場所を掲載しても問題ないかどうか
利用料については、どれくらいの月謝で何人受講するか、などの予測ができないとなかなか難しいので、リスト内での比較に使う程度で良いでしょう。
また、住んでいる地域によってアクセスの良さ、駐車場の有無の重要度が異なってくると思います。
私の住んでいる地域の場合、電車やバスでくる子はかなり少なく、大抵は家から自転車か、車での送り迎えとなるため、駐車場や止める場所が重要となります。
⇒この洗い出し作業にて、最適な場所が無ければ無理にやる必要は無いと思います。
もう一度、場所をリストアップするか、違う方法(オンライン授業)などを検討しましょう。
STEP3 プログラミング言語の選択
無事開講する場所を決めたら、次はどのようなプログラミング教室を開くのか選択する必要があります。
まず大きく分けて3種類のプログラミング教育の種類があります。
種類 | メリット | デメリット | 私的感想 |
ロボット プログラミング | ・ロボットを作る工程も学べる ・PC内だけでなく、物理的に動かす事を楽しめる ・ロボットなどの教材費の利益が得れる? | ・ロボット代を考慮すると、お客様負担の金額が高くなってしまう ・プログラミング以外(組み立てなど)に時間を取られる | とても興味深い分野だと思いますが、プログラミングに観点を当てた場合、お客様からみてコストメリットが低い気がしています。 |
教育用プログラミング言語 + ゲーム | ・PCだけで完結する ・ゲームへの興味からプログラミングに誘導できる ・楽しんでプログラミングを学びやすい | ・ゲームに注意が行ってしまい、プログラミングがおろそかになる場合がある ・ゲームによっては、実現できることが制限されてしまう | 単発で開講したことがありますが、性格によっては、どうしてもゲームの部分のみ意識がいってしまう。生徒のコントロールが大切。 また、動作するPCの調達がそれなりにお金がかかる場合も。 |
教育用プログラミング言語単体 (Scratchなど) | ・PCだけで完結する ・言語によっては市販の教材が多数存在 | ・プログラミングがメインとなるため、集中するのが苦手な子は、すぐにあきらめてしまう ・子供にとって、ロボットやゲームのように分かりやすい魅力が無いので、集客が難しいかも | デメリットもありますが、PCなどの初期コストや教材の調達のしやすさ、お客様の負担を考えると最もチャレンジしやすいと思います。 |
ちなみに、私が住んでいる地域のプログラミング教室では、圧倒的に①のロボットプログラミング教室が多いと感じています。(複数やっている大手の教室もありますが)
逆にPCのみで完結する「教育用プログラミング言語+ゲーム」や「教育用プログラミング言語単体」のみを扱っている事業者は少ない気がしています。
どれが正解というのは無いと思いますが、「教育用プログラミング言語単体」であるScratchを使うのが最も低コストでチャレンジしやすいのではないかと思います。
STEP4 教材の研究・選定
使用するプログラミング言語が決まれば、それを教えるための教材を準備する必要があります。
集客前に完璧に準備する必要は無いのですが、ホームページやチラシなどにて紹介する必要はあるので、ある程度の準備は必要です。
また、自身が教える必要があるため、対象のプログラミング言語をある程度理解しておく必要があります。
そういった意味で、参考書などをいくつか買って研究しておきましょう。
また、教材は初めからオリジナルで実施する必要は無いと思っています。
Scratch(スクラッチ)の場合、現在ではかなりたくさんの参考書が書店に並んでいます。
「書店に売っているのを使ってやるのであれば、そもそも自宅でやればイイじゃん」
という意見もありますが、
「自宅で出来ないから教室に来る」
と考えると、教室としての価値を提供することができます。
まずは市販の教材を使って教えて、必要に応じて自身で作っていく(もしくは調達する)スタイルの方が無理なく、生徒に合った教育(価値)が提供できると思います。
書店に行って購入または立ち読みにて、自分が教えている姿をイメージしつつ【この本で教える】という軸となる教材を選び出し、内容を理解しておきましょう。